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Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点

useful Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点

Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点
Fireflyによる画像生成成功例。アールヌーボー調としたが写実的で綺麗にできたと思う。
便利な生成AIだが、何れ有償で無料分では(使い慣れていないという部分で)意図したものはまず作れない。
ここではAdobeのFireflyを使用しての使用感や感じた課題を纏めてみました。

不具合について

Adobe Fireflyは写真からイラストや絵を生成するツールで、日本語版も提供されています。しかし生成回数が限られている中で、日本語の指示がうまく伝わらないことが多いようです。
これは生成プロセスで日本語が英訳されているためかもしれません。そのためGeminiなどの翻訳ツールで英訳したプロンプトを使用すると、意図した描画が得られることがあります。
生成回数の上限がある中で、日本語でうまくいかず英訳して再生成するのは効率が悪いですが、現状ではそのような状態です。
この問題をコミュニティに投稿すると、多くの賛同が得られましたので、英語以外の言語には十分な対応がなされていないのかもしれません。
後日コミュニティからの連絡で、英語でもうまくいかない場合があるとのことでしたので、かなり粗雑な部分があるようです。

生成画像のおかしさ

Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点
不具合例:指の形状がメチャクチャでサンダルのストラップもおかしい
生成された画像に異常が見られることがあります。
特に人物の生成において、手足の指の数が多かったり少なかったり、人体に見えない形状だったりします。手首から先が手に持っているオブジェクトになっていたり、足が3本あるものもあります。
着衣の異常はもちろんのこと、基本的な人体構造すら正しく生成できないことが少なくありません。
このような状況でクレジットを消費するのは詐欺に等しいと感じます。Adobeにフィードバックを送っていますが、進展は不明です。

人物描画における画角

人物描画の際、カンバスに体全体を収めたい場合でも、うまくいかないことが多いです。当初は誤訳や訳の不具合かと思っていましたが、コミュニティによれば英文でも同様の問題が発生しているそうです。
解決策として、簡単な手書きの絵を描いてそれを画像化し、構成設定用にアップロードする方法があります。
また応急対策としては、縦向きのカンバスを使用して生成することで、何割かは全身画像が得られますが、50%を大きく下回ることが多く、クレジットの消費が激しくなります。
生成AIの完成品を商品とするのであれば、横向き16:9のカンバスでも全身描画の指示に従うべきだと思います。

クレジットの異常消費

Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点
花を持つ手指がおかしい、手から草が生えたようにしか見えない
プロンプトを保存する機能がないため、改善要望としてフィードバックを送りました。
Adobeからは何の回答もありませんでしたが、コミュニティから「お気に入り」に保存する方法を教えてもらいました。
実践したところ、プロンプトや効果はそのまま保存されましたが、クレジットが1減っていました。これも詐欺的と感じざるを得ません。
また、(人物描画などで見切れた場合の補正として)Photoshopの生成機能を使用すると良いとコミュニティから連絡が来たので試しましたが都度クレジットが減ります。
Photoshopの拡張生成機能では、生成サンプルが3つありプロンプトは書けますが、Fireflyのように構成・スタイルのための画像アップロードや効果設定ができません。
背景拡張以外では意図しない結果が多く、1クレジットの消費は詐欺に等しいと感じます。
Adobe CCをサブスク購入していれば月間1000クレジットありますが、拡張生成を使用しているとすぐになくなります。
言語理解の齟齬によるイメージと違う結果は仕方ないかもしれませんが、人体構造の異常など許容できない生成結果が多く、ベータ版程度の認識で使用するしかありません。Adobe Fireflyの不具合と課題:ユーザー体験から見る改善点
成功事例。コミック調イラストを生成、細かいディティールはやや粗いが解像度の中なら使える。