service WordPressによるサイト制作 最終更新日: 2025年7月8日
― 自社サイトを更新・運用するための「CMS」の代表格 ―
WordPressとは
企業やお店のホームページで、「ブログやお知らせを自分たちで更新したい」「ページの追加・修正を外注せずに行いたい」という声は非常に多く聞かれます。そのようなニーズに応えるのが、CMS(コンテンツ管理システム)です。
CMSを導入することで、専門知識がなくても更新が可能なホームページ運営が実現します。
その中でも世界的に利用されているのが WordPress(ワードプレス) です。
現在、世界中のWebサイトの約4割がWordPressで作られていると言われており、信頼性と拡張性の高いCMSとして広く採用されています。
WordPressで企業・店舗サイトを作るメリット
1. 自分たちでページを更新・追加できる
- お知らせ、ブログ、製品紹介、施工実績など、内容を管理画面から直接投稿できます。
- 専門的なHTML知識がなくても、日常的な情報更新が可能です。
2. デザイン・構成・機能を自由に設計できる
- WordPressは柔軟なCMSなので、テンプレート依存ではなく完全オリジナルの設計が可能。
- 制作会社の設計により:
- チラシや名刺、パンフレットと一貫したデザイン展開
- 問い合わせや予約導線に配慮したユーザー設計
- 今後の事業拡大を見据えた拡張構造
といった「目的に合った見せ方・育て方」が実現できます。
3. プラットフォーム自体は無料(オープンソース)
- WordPress本体や多くのテーマ・プラグインが無料で提供されており、初期コストを抑えやすい。
- 商用利用にも制限がなく、長期運用を視野に入れた構築に向いています。
4. 必要な機能を追加しやすい(ただし、すべて無料ではない)
- 問い合わせフォーム、画像ギャラリー、予約機能、SNS連携など、多くの機能はプラグインで追加可能。
- ただし高品質なものや実務レベルの機能は有料であることも多く、設計段階での選定が重要です。
WordPressを使ううえでの注意点
ページは「動的生成」される(PHPによるリアルタイム出力)
- アクセス時にページをその都度生成する仕組み(動的生成)のため、静的HTMLサイトに比べて表示が重くなることがあります。
- キャッシュ処理や最適化設定により対策可能ですが、サーバー・構築方法の知識が必要です(通常制作会社での制作では考慮されています)。
プラグイン=万能ではない
- よく紹介される「All in One SEO」なども、導入しただけでSEO対策になるわけではありません。
プラグインでできるのはプラットフォーム内での仕組みレベルで、ネットマーケティングなどに依るソフト的な対応は別に行う必要があります。 - 実際のSEOには、情報設計・構造化・内部対策・運用計画が不可欠です。
- また、多くのプラグインを併用すると不具合やセキュリティリスクも高まるため、極力コードレベルで組むのが望ましいです。
問い合わせ・予約などは外部スクリプトの方が安心な場合も
- フォーム系プラグインは設計・挙動・セキュリティ面で制約があるため、外部スクリプトを使う方が柔軟・安全な場合もあります。
- 必要に応じて、内部と外部を組み合わせた設計をご提案します。
豊富なテーマでHTML知識不要、ではない
- よく見る案内ですが、ブログレベルでも一切のカスタマイズ無しでは理想・希望のものは完成しません。テーマをカスタマイズして公開しているものが大多数です。
- オープンソース型CMS
- 主な例:WordPress
自由にインストール・カスタマイズ可能な無料CMS。プラグインやテーマも豊富で、全世界で最も利用されている。独自ドメイン・サーバーの用意や管理が必要。 - 商用CMS(設置型)
- 主な例:Movable Type(MT)・NORENなど
有償ライセンス制で企業向けに安定性や静的出力を重視した設計。セキュリティや表示速度に強みがある。CMS本体やサポートに費用がかかる。 - クラウド型CMS(SaaS型)
- 主な例:Wix、Jimdo、STUDIOなど
アカウントを作成するだけで始められるクラウドサービス型CMS。サーバー契約や設置は不要で操作も簡単。ただしカスタマイズの自由度や移行性は低め。
項目 | WordPress(OSS型) | 商用CMS(Movable Type/NORENなど) | クラウド型CMS(Wix / Jimdo など) |
---|---|---|---|
利用料金 | 無料(オープンソース) | ライセンス費用あり(年額/サイト数など) | 無料プランあり/多くは月額課金制 |
ページ生成方式 | 動的生成(PHP+DB) | 静的HTML出力(高速・安定) | 動的(クラウド側で随時生成) |
表示速度 | 対策次第で充分高速(キャッシュ可) | 非常に高速(静的HTMLのため) | やや遅い場合もある(処理が重い) |
デザイン自由度 |
高い*1 |
高い*2 | 制限あり(テンプレートベース) |
機能の拡張性 | 非常に高い(豊富なプラグイン) | 限定的(独自実装が多い) | 制限あり(機能追加は有償オプション) |
専門知識の必要性 | あり(HTML / CSS / PHP) | あり(HTML/CSS/MTテンプレートタグ) | 基本的には不要(直感操作) |
運用性・更新性 | 高い(自社運用も可能) | 管理画面で可能だが項目による | 非常に簡単(初心者でも操作可能*3) |
移行の自由度 | 高い(データエクスポート可) | 高い(静的HTMLでの移行も可) | 低い(エクスポート不可が多い) |
*1 カスタム制作の場合。テーマをそのまま使う場合はプラグインとの整合が必要など制限がかかる場合がある。
*2 基本的にカスタム制作。テーマもあるがWordPressほど豊富でない。
*3 操作は慣れれば初心者でも可能ですが、HTML構造やレスポンシブデザインと言った知識が無いと正しいレイアウトで組めない場合が多い
WordPressは「誰でも簡単」ではなく「活用次第で強力」
「WordPressなら誰でもサイトが作れる」といった言葉を見かけることがありますが、それは“テンプレートレベル”で完結する場合の話です。
本来のWordPressの強みは、自由な設計・構成・運用に対応できる“器”としての柔軟性にあります。
だからこそ、しっかり設計・制作すれば、企業・団体・商店のホームページとして非常に強力な土台となり得ます。
SEO構造・運用負荷・将来の拡張性にサーバーなど設置環境まで含めて設計し、WordPressを認知・販促媒体としての「有効なツール」として最大限活かせるようにしなくてはなりません。